クルマ三昧

ボルボXC90のシートベルトに刻まれた“意味深な数字”が語るもの (1/3ページ)

木下隆之
木下隆之

 新型ボルボXC90を試乗した。シートベルトの金具に、意味深な数字を発見した。「SINCE 1959」-。なにかの起源をあらわす数字なのだろう。

 3点式シートベルトを開発

 それが意味するのは、ボルボが世界で初めて3点式シートベルトを開発した年であるという。今からはるか60年も前、まだ世界の多くが、おざなりの2点式シートベルトでお茶を濁していた時代にボルボは、3点式のシートベルトを開発していたのだ。この数字は、ボルボの誇りである。

 1959年の日本では、シートベルト装着義務違反の法規もなかった。まだ行政すら、安全意識が薄かったそんな時代に、ボルボは誰よりも早く乗員の衝突安全性に着目。新開発3点式シートベルトをモデル「PV544」に採用したのである。

 世界で初めて「後ろ向きチャイルドシート」を開発したのもボルボだった。1972年のことだ。大気圏外に飛び立つ宇宙飛行士が、ロケットの打ち上げの際に、背を下にして着座していた。その原理を応用し、身体にかかる負荷を分散させるために、幼児を後ろ向きに座らせることを思いついた。ボルボの柔軟な発想と、革新的技術を思わせる。

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