クルマ三昧

ボルボXC90のシートベルトに刻まれた“意味深な数字”が語るもの (2/3ページ)

木下隆之
木下隆之

 「側面衝撃吸収システム」をボルボが開発するのも早かった。いまでいうエアバックの効果を求めた。衝撃を感知して膨らむという現代のシステムとは異なり、衝撃吸収材をシートサイドにくくりつけただけ。枕のようなクッションをシートサイドに装着した。それほどの効果は期待できないかも知れないが、当時としては画期的だった。それが1991年。そして3年後の1994年には、世界で初めてサイドエアバックを開発している。

 1998年には、追突された時にフロントシートがリクライ二ングすることにより衝撃を吸収する「後部衝撃吸収リクライニング機構付きフロントシート」を開発。サイドエアバックの発展形である「頭部側面衝撃吸収エアバック」。つまりインフレータブル・カーテンをも開発している。

 といったように、ボルボは世界に先駆けて、衝突による乗員の衝撃低減に技術を注いだメーカーなのである。

 死亡・重傷者ゼロ宣言

 もちろん、受動的なパッシブセーフティだけでなく、加害者にならないためのアクティブセーフティに関しても手抜かりはない。

 ボルボは、2020年までに、新型ボルボに関わる事故による死亡・重傷者をゼロにすると宣言した。「安全のボルボ」を貫くための力強いメッセージである。

Recommend

Ranking

アクセスランキング

Biz Plus