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電動化へ邁進するボルボのV60 PHEV 普段使いなら電気だけで十分 (3/4ページ)

SankeiBiz編集部

 シフトノブを手前に引いて「Bレンジ」に入れるとブレーキ回生が強まり、その後も手前に倒すたびにシフトダウンする。センタークラスターの大型モニターで「チャージモード」を選べばバッテリー残量が80%になるまで充電を続け、「ホールドモード」を機能させれば、後の使用に備えて現在のバッテリー残量を保持する。慣れるまでは頭の中が混乱するが、使いこなせるようになればシーンに合わせてパワー/エコ走行を極めることができそうだ。

 クリスタル製のシフトノブ

 これまで何度か新世代ボルボ車に乗ってきたが、今回の試乗で筆者の目を惹いたのが、スウェーデンの「オレフォス社」が製造するクリスタル・シフトノブだった。PHEVの「インスクリプション」グレードに装備される特別な装飾で、吹きガラス製法によって仕上げまでに15人以上の職人が関わり、世界に一つだけの作品としてすべて手作業で製造されているそうだ。眺める角度によってタマムシやハンミョウのように鮮やかな虹色に輝くなど、全く飽きの来ない美しさに思わずうっとりしてしまった。自分の指紋が映り込むのが嫌で、思わずこまめにクロスで磨いてしまったほどだ。

 実用性の高さは同クラスでもトップレベルだろう。余裕のキャビンスペースはもちろん、ラゲッジもリヤサスの張り出しがないスクエア形状で使い勝手がよさそう。最大積載量は先代比+100リットルの529リットルで、メルセデス・ベンツCクラスエステート(460リットル)、BMW3シリーズツーリング(495リットル)、アウディA4 Avant(505リットル)を上回る。

 Dセグメント・プレミアムステーションワゴンの日本国内シェア(2019年5月YTD)を見るとメルセデスCクラスエステートが約半分の47%と圧倒的人気を誇るが、A4/A4 allroad quattro(16%)、3シリーズツーリング(10%)と比較すれば、同26%で2位につけるV60/V60CCは善戦しているといえる。1ジャンルを切り取って比較したとはいえ、ドイツ勢が大きな壁として立ちはだかるプレミアムカー市場において、ボルボも着実に存在感を示し始めているようだ。

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