金融

悪質クレーム保険で中小備え 弁護士相談で早期対応 福祉現場も注目 (1/2ページ)

 顧客による悪質クレームや迷惑行為「カスタマーハラスメント(カスハラ)」に備える保険商品が広がっている。問題解決を図る際の費用補償に加え、早期対応するため弁護士による無料相談が付いているのが特徴だ。注目するのは法務面での態勢が整っていない中小企業や福祉現場。「お客さま」対応に職場が疲弊(ひへい)し離職にもつながる時代を映す。

 74%が被害経験あり

 「金を払っているのだから何でもやれ!」。介護職員らによる労働組合、日本介護クラフトユニオンが昨年実施したアンケート。回答者2411人のうち74%が、利用者や家族から何らかのハラスメントを受けていた。

 全国ホームヘルパー協議会の神谷洋美会長(57)は「介護保険制度の目的は自立支援などだが『お世話する』とイメージされやすい。人手不足が深刻な中、安心し働ける環境が課題だ」と語る。

 損保ジャパン日本興亜(東京)は昨年4月、介護事業者向けに「クレーム対応費用保険」を売り出した。弁護士のほか警察OBなどで組む「クレームコンシェル」が相談に乗って助言。迷惑行為が収まらず、書面での警告など、いざ行動に移す際は、必要な弁護士費用に保険金が支払われる。

 同社担当者は「顧問弁護士を置けない事業者には、ちょっとした相談をしたいニーズがある。問題が小さな芽のうちに解決を図ることで労力を省ける」と語る。今春、保育施設や学校向けにも販売を始めた。親の過大要求、近隣からの執拗(しつよう)な苦情により運営が妨害されるケースを想定。契約に向け自治体などとの協議が進んでいるという。

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