金融

悪質クレーム保険で中小備え 弁護士相談で早期対応 福祉現場も注目 (2/2ページ)

 クレーマー対策後手

 エール少額短期保険(東京)も昨年7月「モンスターヘルプナビ付 弁護士保険コモンBiz」を発売。建設や不動産など業界を問わず、中小企業と幅広く契約する。うたい文句は「お客さまは神様にも悪魔にもなる」。一昔前だと考えにくいが、同社の竹内洋一郎業務部長(49)は「従業員には『会社が対応してくれない』との思いがある。一線を越えた客はクレーマーとして、従業員を守ろうとする企業を支えたい」と語る。

 企業の危機管理コンサルティング会社エス・ピー・ネットワーク(東京)が5月、クレーム対応経験がある会社員に調査すると「直近3年間でカスハラが増えている」との回答が半数を超えた。一方、従業員を守る顧客対応マニュアルを作成する会社は3割程度にとどまった。

 甲南大の阿部真大教授(労働社会学)は「消費者優先の意識が強まる中、インターネットの普及でクレームが付けやすくなり、顧客と労働者の力関係が偏った結果がカスハラだ」と分析する。

 5月に女性活躍・ハラスメント規制法が成立し、国は今後、カスハラ対策の指針を作成する。だが企業の取り組みは義務ではない。阿部教授は「経営者は放置せず、労働者の権利を守るため公正に対応すべきだ」と指摘する。

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