留学の相談も最近は多い。娘がパリの大学へ留学を希望している親御さんが、実際に現地で学校を見学したいとリクエストすると、パリ在住10年、パリの大学を卒業したロコが付き添って見学をし、実体験を含めて相談に乗ったケースもある。
「タイに現地法人を設立したいと考えていた方がいましたが、現地で法人を作った経験を持つロコ5名に会って、方法を聞いていったそうです。その後、視察や具体的な相談もされ、実現に向けて進んでいます。海外進出をサポートするのは通常ですと、専門のコンサル会社や仲介会社ですが、そういった企業に依頼をすると高額な費用が発生してしまいます。でも、トラベロコは個人間のやり取りですので、かなりコストを抑えることができるため、ビジネスでの利用者が増えているのだと分析しています」
ちなみに、ロコは日本生まれ日本育ちの人に限定している。日本の習慣や文化を踏まえたコミュニケーションを大切にしたいからというのが、その理由だ。
現地のプロカメラマンがシーンを撮影
この7月から新しい事業も始めた。現地のプロカメラマンが、旅行中の希望するシーンを撮影する「トラベロコ・フォト」というサービスである。
「以前から、旅先でプロに撮影してほしいという要望が多かったんです。例えばパリで結婚式を挙げたカップルが、記念にエッフェル塔をバックに写真を撮りたいとか、デザイナーが自作の洋服をモデルさんに着てもらい、写真を撮りたいというリクエストがありました。それで7月から本格的に事業として始めたのです。写真を撮るだけではなく、それを一冊のフォトブックにして思い出として残せるサービスになっています」
この夏、海外への個人旅行を予定している方は、出発前に現地のロコに相談してみてはいかがだろうか。街の情報にいちばん詳しいのは、そこに住む人。ガイドブックには載っていない極上の情報が見つかるかもしれない。(吉田由紀子/5時から作家塾(R))