乗るログ

葉山で無料貸出中 ラッピングされたVWのEV「e-ゴルフ」の正体 (1/3ページ)

SankeiBiz編集部

 今回の【乗るログ】は、長引く梅雨の中休みを狙いすましたかのように、貴重な快晴に恵まれた神奈川県葉山町が舞台。自然豊かなこの町に、無料で借りることができるフォルクスワーゲンの電気自動車(EV)「e-ゴルフ」があるという。(文・写真 大竹信生/SankeiBiz編集部)

 葉山の海岸線をドライブ

 雨模様の東京駅からJR横須賀線に乗ること約1時間、神奈川県の逗子駅に到着した。こちらは一転、抜けるような青空が広がっている。今日のパートナーはVWのe-ゴルフ。これから向かうのは三浦半島の“西海岸”に位置する葉山町だ。

 100%EVのe-ゴルフに乗って、まずは「かながわの景勝50選」にも選ばれている長者ヶ崎の岬を目指す。スタート地点の逗子市からわずか10分程度で葉山町に入り、国道134号線を経由して海岸沿いをなぞる県道207号線を走る。この辺りは所々道幅が狭く、路線バスも容赦なく対向してくるが、全長4265ミリ×全幅1800ミリのボディサイズであれば、それほど神経を使うことなく“いなす”ことができる。小回りも利くため万が一のUターンも苦にならない大きさだ。

 葉山御用邸の正門前で134号線に再合流し、窓を開けて浜風を頬に感じながら白昼のドライブを楽しむ。e-ゴルフは100kW/136PSを発揮する電気モーターを搭載しており、アクセルペダルに力を入れたときの伸びやかな加速感は胸のすくような気持ちよさだ。しずくがスーッと滴るようなスムーズな走りはモーター駆動の魅力の一つであり、加減速を繰り返す場面では、細かいアクセル操作にも素早いレスポンスで応えてくれる。

 モーターが余計な振動を発生しないということは、ハンドルや足回りから伝わる不快な入力も少ないということ。もちろん始動時も、エンジンをかけたときに車体を震わすあの「ブルルン」という振動はない。走行中はキャビンの中で宙に浮いているような不思議な感覚だ。とはいえ実際には道路上を運転しているわけで、ソフトなステアリングフィールやペダルを踏んだ時の感触は実に穏やか。モーターの恩恵で静粛性も高く、窓を閉めれば瞬時に静謐な空間に包まれる。

 ガソリンモデルとの違いは重心の低さにもある。使用するプラットフォームは同じだが、e-ゴルフは高電圧バッテリーを床下にフラットに収めることで重量バランスの最適化と低重心化を可能にしており、安定性の向上とクラスを超えた快適性を実感することができる。将来的にEV専用プラットフォームの採用が始まれば、さらに磨きがかかることだろう。キャビンスペースもしっかりと確保しており、大人4人がゆったりと座ることができる(※定員5名)。後席も2名乗車ならお互いにまったく気を遣うことなく過ごせるはずだ。

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