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M&Aは事業承継の有力な選択肢 「出口」としての存在感 (1/2ページ)

 現社長の後継者が見つからない場合、M&A(企業の合併・買収)による第三者承継は事業存続のための有力な選択肢だ。M&Aを念頭に置くことで、広い視野で多角的に、余裕を持って判断することが可能となる。最近は、規模の小さいM&A案件が増加し、買収先を探している買い手候補者も増えている。社長が引退する「出口」としての存在感が増している。(堂野法律事務所 所長弁護士・堂野達之)

 M&Aにはさまざまなメリットがある。まず、事業を残すことができる意義は大きい。自ら手塩にかけて育てた事業を他人へ引き渡すことへの抵抗感があるかもしれないが、長年苦楽を共にした社員の雇用や、取引関係、築いてきたブランドや信用を守ることができる。各種のノウハウなどの貴重な知的資産も失われない。

 社長を引退すれば、経営の重圧から解放される。さらにM&Aであれば事業を残して社員や取引先への責任も果たせるし、交渉次第とはいえ、社長退任後に譲渡後の会社に顧問として残り、経験や能力を生かして事業に引き続き関与できる可能性もある。

 会社が資産超過で収益力があれば、オーナー社長は株式譲渡で譲渡対価も得られるし、役員退職金を受け取ることも可能だ。自らが長年苦労して働いた成果を目に見える形で得られ、今後の生活の糧や新たなキャリアのための原資になるだろう。

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