テクノロジー

宇宙(そら)へ挑む“ガンプラ” 「地球連邦軍V作戦」並みの工夫を詰め込む (2/3ページ)

 その一つが素材。宇宙では、太陽光が当たる面では100度ほどまで温度が上昇すると想定され、プラモデルに使われるプラスチックでは変形してしまうという。

 そのためプロジェクトチームは高温に耐えられるよう、「ハイテンプ」と呼ばれる樹脂をメインに使用した。陶器のように焼きを入れることで耐性が増す樹脂で、この樹脂ならば高温は240度、低温ではマイナス50度程度まで対応できるという。

 ただ、製作は一筋縄ではいかなかった。3Dプリンターで造形後に樹脂を製造するメーカーの推奨通りに焼きを入れたところ、精密な造りゆえに割れてしまったり、ヒビが入ってしまったりしたという。複数回に分けて段階的に熱を入れる方法などを試し、最適な製作手順を見つけた。

 赤くないシャアザク?

 塗装の色落ちも問題となった。大気圏外は紫外線(UV)が厳しいため、最初の試作機は、通常の塗装の上からUVに耐えられるコーティング剤を上塗りした。しかし、半年分のUVを短時間で照射する試験で色が変色。さらに宇宙空間では、このコーティングでは色が真っ白になってしまうことも判明した。

 赤くないシャアザクはシャアザクではなく、トリコロールカラーでないガンダムはガンダムではない。そこで、東京大の教授から宇宙用のコーティング剤を紹介してもらい、変色しないように改良を加えた。

 こうしてできあがった模型をさらにテスト。真空状態でも目のLEDが機能するか、打ち上げの過程で発生する激しい振動に耐えられるか、といった課題をクリアし、ほぼ完成にこぎ着けた。

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