金融

ネット証券、「脱手数料」急ぐ 収益低迷打開へ多角化 地銀提携や対面強化 (1/2ページ)

 株式売買の際に証券会社に支払う委託手数料が完全自由化されてから10月1日で20年となる。インターネット証券の台頭で手数料の値下げは急速に進んだ。だが、規制緩和を通じて国民の貯蓄を投資へと振り向ける狙いは思うように進んでいない。最近は個人投資家の売買低迷で収益の落ち込みが目立ち、ネット証券は手数料に依存しないビジネスモデルへの転換を迫られている。

 若者ら顧客基盤拡大

 「店舗にわざわざ行かなくても、スマートフォンがあれば十分ですね」。東京都内に住む男性会社員(40)は昨年、スマホで少額から株式売買ができるネット証券を利用し始めた。投資額は毎月1万円。幼い2児を抱えて余裕資金は限られ、増額する予定はない。

 完全自由化が実施されたのは日本経済がバブル崩壊の後遺症に苦しんでいた1999年10月。金融システム改革の一環で、日本の市場をニューヨークやロンドンに並ぶ国際金融市場として復権するのが狙いだった。

 完全自由化を機にネット証券の新規参入が相次ぎ、激しい値下げ競争が起きた。東京証券取引所によると、証券会社が受け取った手数料の売買代金に占める割合は、自由化前の99年3月期は0.36%だったが2019年3月期は10分の1の0.03%まで低下した。ただ対面型の証券会社では目先の手数料を得るため顧客に必要以上の取引を促す「回転売買」が疑われるケースも頻発。08年のリーマン・ショックなども投資家心理を大きく冷え込ませた。

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