ビジネス解読

ヒカキンさんらユーチューバー支援で急成長 「広告代理店」UUUMとは (2/3ページ)

 メインは「橋渡し役」

 クリエイターが投稿する動画の人気はウームの急成長の原動力だ。元年5月期の売上高は197億円で前年同期比68.1%増。最終利益も倍増した。HIKAKIN(ヒカキン)さんや、はじめしゃちょーさんら著名専属クリエイターはテレビ番組やCMにも活躍の場を広げている。

 勢いづくウームの中核ビジネスはクリエイターとユーチューブや個別の広告主との橋渡し役。ウームの梅景匡之取締役COOは「広告代理店に近い」と話す。

 ウームと契約するクリエイターたちは、エンターテインメント色の強い動画から、ファミリー向けの動画、自分の趣味の領域の動画までさまざまな動画を投稿。ウームはそうした多様なメディアを「(広告主に)販売する意味合いが強い」(梅景氏)という。

 ユーチューブとの関係では、ウームはクリエイターの動画に組み込まれた広告による収入(アドセンス収入)をユーチューブから一括して受け取り、一部をクリエイターに渡す。309人(5月末時点)の専属クリエイターの場合、ウームの取り分は2割だ。

 また、個別企業とクリエイターとの間に立ち、動画でゲームやおもちゃなどを紹介するタイアップ広告を展開するケースもある。タイアップ動画の再生回数は2000万回に達することもあり、影響力は絶大だ。

 成長の背景にはインターネット広告市場の拡大もある。電通によると、昨年のインターネット広告費は前年比16.5%増の約1兆7600億円で、5年連続の2ケタ成長。地上派テレビ広告費(約1兆7800億円)に迫っている。

Recommend

Ranking

アクセスランキング

Biz Plus