高論卓説

計画実行力は反復演習で磨け 本発行に2年半もかかった経験から考える (1/2ページ)

 拙著『クライアントを惹き付けるモチベーションファクター・トレーニング』の中国語版『如何吸引客戸』が中国の出版社から発行された。翻訳の確認を終えてから発行されるまで、再校、最終稿、表紙の確認などに、実に2年半を要した。日本の出版社であれば通常どれほど長くても数カ月あれば進むプロセスだ。(モチベーションファクター代表取締役・山口博)

 このように申し上げると、その後、相当の修正をしたのではないかと思うのが普通だろうが、翻訳の確認を終えた後の修正は、ほんの数文字、数カ所だ。「今日、中国では外国語書籍の出版を制限している」という中国人ビジネスパーソンがいるが、中国の出版社の担当編集者本人に聞くと、個人的な事情だという。

 それは多分正直な見解で、書籍が発行されるまでの間「次の校正原稿が著者に送付されるのはいつか」「書籍が出版されるのはいつか」というように、私が次の工程の予定を聞くと、返答があったり、なかったりということが繰り返され、出版社の上位企業を巻き込むと返答が早まるが、返答があったとしても「来週」「来月」「連休後」「年明け」と次々と予定が遅れ、2年半もの間、いわば「そば屋の出前」のことわざ通りの状態が続いたのだ。

 今日、日本のそば屋ではありえないことで、あまり使われなくなったことわざだが「出前が遅い」とそば屋に催促の電話をすると、「いま出ました」「つくっています」という回答が返ってくるものの、まだ調理すらしていないこともあったことから、適当な返事をするという意味で使われる。

 書籍のオンライン販売のリンク先を翌週はじめに送るといわれて、送られてきたのが1カ月後であるのはまだましな方で、今週中に郵送すると言われている著者用の書籍は2カ月経過してまだ届いていない。

 長年、北京でビジネスを展開している商社出身の日本人ビジネスパーソンに言わせれば、こうした状況はめずらしくないことだと言う。おかげで、日本の出版社も著者も、何があっても心を荒立てない諦観の域に達する始末だ。

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