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町工場の火を絶やすな 葛飾区の9社が初のオープンファクトリー (1/2ページ)

SankeiBiz編集部
SankeiBiz編集部

 減少の一途をたどる町工場を盛り上げたい。そんな思いで葛飾区内を中心とする町工場9社がタッグを組み、現場でモノづくりを体験したり、見学したりできるオープンファクトリー「かつしかライブファクトリー」を10月下旬に初めて開いた。身近にあっても普段見ることのできない工場の技術を多くの人に知ってもらい、モノづくりの楽しさやモノの価値を再発見してもらう狙いだが、参加者に町工場の熱意は届いたのだろうか。SankeiBiz編集部が取材した。

 葛飾区内の住宅街を歩くと、いたるところに町工場が点在している。そのうちの1軒「坪川製箱所」を訪れると、同社の坪川恵子専務が迎えてくれた。

 「町工場はどんどん衰退している。騒音などの近隣とのトラブルもあって肩身の狭い思いをしている。自分が住んでいる町で、どんなモノをつくっているか分かっている人も案外少ない」

 坪川専務は町工場を取り巻く現状をこう語り、近隣の理解を得て葛飾区の町工場を少しでも活気づけることが今回のオープンファクトリーに参加した目的と説明した。

 同社は1959年設立で、段ボールの製造・販売などを手掛ける。従業員数は11人。取り扱う製品は、宅急便配送や引っ越しなどの用途に応じた規格品の段ボール箱のほか、防災グッズが入った非常時対応の段ボールまくら、組み立てができる子供向けの段ボールハウスなど。オープンファクトリーでは、段ボールシートに印刷や切り込みを入れ、段ボール箱に加工する工程の見学会を実施した。

 参加者は近所の親子連れなど10人以上。小学2年の湊遊祐君(8)は「大きい機械から段ボールが出てくるところが、すごくおもしろかった」と笑顔をみせた。近くに住む会社員、宮崎真一さん(55)も「葛飾区は町工場が多いが、なかなか知る機会がない。地元の工場がどんなモノを、どのようにつくっているか見られてよかった」と満足気だった。

大量生産品では感じられない愛着

 次に向かったのが、坪川製箱所からほど近い同区の「ミヨシ」だ。

同社は1972年創業で、自動車電装部品や包装容器、医療機器といったプラスチック製品の量産前の試作品製作に従事する。従業員数は16人で、杉山耕治代表取締役は今回のかつしかライブファクトリー実行委員会の委員長も務める。

 オープンファクトリーでは、生分解性プラスチックカップの金型の製作から成型まで、参加者が作業を分担し、カップが出来上がるところまで体験できるようにした。参加者は40人以上。金型製作で、金属の凹凸を手作業で減らしていく研磨作業を担当した東京都墨田区の会社員、小若雅伸さん(30)は「片手でサンドペーパー、片手で品物を持って磨いていくのに最初は慣れず、力の入れ具合が難しかった。でも、だんだん慣れてきて、粗いばかりだったのが、確実に変わってきて、やればやるだけ成果が上がるのが面白かった」と目を細めた。

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