高論卓説

地銀生き残りの鍵は 機能強化へ異業種連携が不可欠 (2/2ページ)

 そして3つ目の動きは、最も特筆に値する戦略とみているが、奈良県を地盤とする南都銀行がゆうちょ銀行のグループ企業である日本郵便と連携したことだ。

 連携の柱は2つ。まず「郵便局への共同窓口の設置」だ。南都銀の店舗のない地域の郵便局内に、「日本ATM(現金自動預払機)」(中野裕社長)のシステムを活用し、顧客の住所や氏名の変更、通帳繰り越しなどの手続きを受け付ける共同窓口を設置する。もう一つは「郵便局へのATMの設置」で、南都銀の店舗がない地域の郵便局内に、同行のATMを設置し、現金の入出金取引や通帳記帳などのサービスを提供するという。同じ郵便局の中に、ゆうちょ銀と南都銀が同居する格好になるわけだ。

 地銀とゆうちょ銀はいわば商売敵。その敵とあえて手を組んで共存共栄を模索することは、他の地銀にも影響を与えずにはおかないだろう。これら3つの生き残りをかけた戦略に共通しているのは、「異業種」との連携にある。既存の銀行の枠にとらわれていたのでは将来は危ういということであろう。

【プロフィル】森岡英樹

 もりおか・ひでき ジャーナリスト。早大卒。経済紙記者、米国のコンサルタント会社アドバイザー、埼玉県芸術文化振興財団常務理事を経て2004年に独立。福岡県出身。

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