KDDIや京セラの創業者である稲盛和夫氏のように、2010年からわずか2年でJALを劇的に再建させたプロ経営者の成功例もある。しかし、プロ経営者としてのキャリアを成功事例のみで終わらせられる例は非常に少ない。なぜならプロ経営者は、これまでの経営者が解決できなかった課題に取り組みながら事業を成長させるという、本質的に失敗リスクが高い職業だからだ。
カルビーやジョンソン・エンド・ジョンソン日本法人の業績を大幅に伸ばしたプロ経営者の松本晃氏は、RIZAPのCOO(最高執行責任者)として同社の経営再建を目指したが、積極買収した子会社の整理メドがたたず、わずか半年で退任となった。問題があるときにプロ経営者は起用されるが、問題の在り方によっては実力が発揮できないことも多いのだ。
原田氏に期待されている2つの課題
ここまで考えると、ゴンチャには、自社の抱える課題をプロ経営者の原田氏に解決してもらう狙いがあると思われる。ここで、ゴンチャが原田氏に解決してもらいたい課題は主に2つあるのではないかと筆者は考える。
それは、フランチャイズ戦略と、商品モデルの再構築だ。原田氏はこの2点について、マクドナルド時代に酸いも甘いも噛(か)み分けている。
まず、フランチャイズ戦略について原田氏の実績を振り返ってみよう。原田氏は、07年から13年にかけて、マクドナルドにおける直営店のフランチャイズ化を推進した。これにより、本部は管理機能と商品開発に注力させ、人件費のコスト削減にも成功した。しかし、フランチャイズ化によるサービス品質のばらつきにより顧客満足度の低下ももたらした。
ゴンチャもフランチャイズ経営を推進しているが、やはりフランチャイズ推進はコスト削減というメリットの裏に、ブランド価値の毀損リスクが伴う。原田氏はかつて店舗運営をフランチャイズオーナーに放任して失敗した。その経験をゴンチャでは各店舗への行き届いた教育・管理へ昇華させられるかが焦点となるだろう。