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再評価される伝統の練り物 動物性×植物性「ダブルたんぱく」の効果も (2/2ページ)

 昨年9月以降、テレビ番組で度々取り上げられているカニカマ。大手の紀文食品では昨年10月~今年9月のカニカマの売上額が前年同期比で2~3割増えた。8月には鶏・魚・卵・大豆の4種のタンパク質が手軽にとれる常温保存の棒形総菜「プロミックス」(希望小売価格176円)を発売。この冬はブームを練り物全体につなげるため、「おでん力(りょく)」をテーマに高タンパク質の食材がたくさん入ったおでんダネの栄養面での情報発信を店頭などで強化する。

 厚生労働省「日本人の食事摂取基準」によると、タンパク質の目標摂取量は摂取エネルギーの13~20%とされ、一般的な50代女性の場合、1日62~95グラムが必要。「95グラムは卵なら約15個分にも相当する。タンパク質を十分にとるのは思っている以上に大変です」と指摘するのはキューサイ(本社・福岡市)の商品開発担当者だ。飲食物に溶かして「植物性×動物性」タンパク質を補給する健康食品「大人のダブルたんぱく」(30食分3300円)を4月に発売した。

 同社では、カフェのMr.FARMER(本店・東京都渋谷区)とコラボした「ダブルたんぱくフェア」を12月6日まで展開中。渡邉明オーナーシェフ(54)の妻で元シェイプUPガールズのタレント、中島史恵さん(51)は「健康に良い『腹八分目』で、十分なタンパク質をとることが課題ですね」と話す。

 鶏・卵・豆と季節野菜を組み合わせた「パワープロテインプレート」は20日間で4店計787皿の注文を受けており、「大人のダブルたんぱく」配合のスープも人気という。

 「ダブルたんぱく」を突き詰めていくと、究極は「焼き魚と納豆」や「豆腐の入った豚汁」など、家庭の味に戻り着く。日本の長寿を支えてきた和食はやっぱり、理にかなっていたのだ。

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