話題・その他

増発・編成・時間短縮…関東圏の鉄道は3月14日のダイヤ改正でどう変わるのか (2/3ページ)

 空港アクセス・通勤向け特急の強化

 都心から成田空港はちょっと遠い(しかし遠すぎることはない)。その間には空港アクセスの特急列車が走っている。「成田エクスプレス」である。訪日外国人の増加や、海外に向かう旅行者の利用に備え、東京~成田空港間で一部の列車が6両編成だったものが、全列車12両編成になる。

 この列車は、多くの場合新宿方面や横浜方面から6両編成ずつでやってきたものが、東京駅で併結し、成田空港へと向かうようになっている。一方、横浜方面のみの列車は12両で終着駅まで行くことができる。

 空港アクセス列車としては京成の「スカイライナー」も人気で、高頻度運転を行っているものの、「スカイライナー」の場合は日暮里まで行かないと乗れない欠点がある。10月26日の京成ダイヤ改正で同列車が大増発し、多くの利用者を得ている中で「成田エクスプレス」も対抗策を考える必要がある。その中での増結ということだ。

 増結対象列車は、どの列車も新宿方面の列車であり、大船方面への増結か新宿まで12両で通すのかは未定だ。しかし、この列車の場合は分割・併合が可能なこともあり、東京駅での分割を期待したい。

 「スカイライナー」とは違い、東京の各地、あるいは横浜方面へのダイレクトアクセスも可能な列車なのだから、その特性を生かしてほしい。

 中央線では「はちおうじ」「おうめ」といった通勤向け特急が人気を集めている。「おうめ」を増発、同時間帯に運行されていた「はちおうじ」の運転をとりやめることで、青梅方面への利便性を向上させる。

 八王子方面よりも青梅方面のほうが遠い印象があるので、地元の人の要望を取り入れた側面もあるのだろう。こういった変更には好感が持てる。

 どこが増発?

 ダイヤ改正で首都圏住民にとってありがたいのは、通勤電車の増発である。中央線では帰宅時間帯に東京~高尾間の「中央特快」を増発する。下りは1本、上りは2本だ。下りは東京発23時45分発、高尾着0時45分ということもあり、残業などで遅くなった場合でもこれまでより早く家に帰れるメリットが生まれる。この時間帯の「中央特快」増発は働く人にとってはうれしいことだろう。

 南武線では夕方帰宅時間帯に川崎~登戸間の列車を立川まで延伸、稲城長沼~川崎間の列車が立川発になる。総武本線では千葉終着の列車を成田空港まで延伸し、遠距離の帰宅客などの対応が行われる。

 今回のダイヤ改正で、中央線を中心に首都圏の運行体制が変わり、便利な鉄道となっていく。その中で、高輪ゲートウェイ駅開業が華を添え、ダイヤ改正の目新しさを向上させる。

Recommend

Ranking

アクセスランキング

Biz Plus