曽我貴彦代表(46)は「気温の上昇でブドウが完熟し、糖度が上がった。その半面、酸味が下がりやすくなったが、全体としては高品質に仕上がる」と話す。
道によると、19年12月1日現在でワイナリーは道内に41カ所で、09年度の3倍近くに増えた。国税庁によると、17年度のワイン生産量も08年度の約1.3倍と増加傾向だ。
また、19年11月に香港で開かれたアジア最大級の国際ワインコンクールで、北海道ワイン(小樽市)の赤ワインが金賞を受賞するなど、品質も評価されるようになった。
農研機構の杉浦俊彦園地環境ユニット長(56)は「今後、気候変動が進んでさらに雨や台風が増えれば、ブドウの実が割れやすくなったり、病気になりやすくなったりして収穫量が減るリスクもある。品種改良や新たな栽培技術を組み合わせて適応できるよう対策すべきだ」と指摘している。