高論卓説

新型コロナで悪化する中小の資金繰り 金融機関に望む柔軟な対応 (2/2ページ)

 金融機関からこのような判断を引き出すためには、単に売り上げが減少した状況を説明するだけではなく、現状の資金状況に対する精緻な分析、今後の見通し、緊急融資分に係る債務の弁済計画、および、金融機関の債権回収の観点から見た場合に「緊急融資+私的整理>法的整理」となることを説明する資料の準備などを迅速に行い、かかる資料に基づき、粘り強く金融機関に説明していくことが重要になる。

 新型コロナの感染拡大は、経済界に与えるインパクトも相当なものであり、未曽有の危機であるといえるだろう。もともとリスケ中の企業などは、このことがきっかけで倒産に追い込まれる可能性もある。しかし、リスケ中の企業であっても、正常化に向けて順調に来ている中で、今回の危機さえ乗り切れれば倒産を回避できるような企業も中にはある。金融機関には、こうした企業に救いの手を差し伸べるなど柔軟な対応を望むばかりである。

【プロフィル】溝田宗司

 みぞた・そうじ 弁護士・弁理士。阪大法科大学院修了。2002年日立製作所入社。知的財産部で知財業務全般に従事。11年に内田・鮫島法律事務所に入所し、数多くの知財訴訟を担当した。19年2月、MASSパートナーズ法律事務所を設立。知財関係のコラム・論文を多数執筆している。大阪府出身。

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