トヨタに部品供給
一方でソニーは、トヨタ自動車系の車載部品大手デンソーに画像センサーが採用されるなど車載部品メーカーとしての地歩も固めつつある。トヨタの高級ブランド「レクサス」のセダン「LS」などに既に搭載されているのだ。
こうした実績もあってか、VISION-Sの開発責任者の川西泉執行役員は「車を作ることに、それほど『難しい』という印象はなかった」と強調。年度内に公道試験を行うとしており、市販についても「よりよいユーザー体験を追求するのがソニーの使命であり、可能性はゼロではない」と明言した。
近年、財務体質が強化されたソニーにとって次に必要なのは「ソニーらしさ」といわれる。VISION-Sはその象徴となれるのだろうか。(桑原雄尚、今村義丈)
VISION-Sの主なスペック
サイズ(全長×全幅×全高) 4.895×1.9×1.45メートル
ホイールベース 3メートル
車両重量 2.35トン
停止状態から時速100キロまでの要加速時間 4.8秒
最高速度 時速240キロ
駆動方式 前後の2つのモーターで四輪駆動
乗車定員 4人