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パソナに続きジャパネットも…コロナ禍で地方移転は加速するのか (2/2ページ)

SankeiBiz編集部
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コア・コンピタンスの重要性

 デジタルトランスフォーメーション(DX)と呼ばれる企業のデジタル変革によってテレワークが浸透。オフィスに出勤しなくても、ビデオ会議システムなどでコミュニケーションを図ることができるようになった。だが、佐久間氏は「日本には『阿吽(あうん)の呼吸』という独特のコミュニケーション、文化がある。直接会って話すことに重きを置く日本では、テレワークが望ましくない業務や場面も多い」と分析する。

 さらに、社員教育の課題も。マニュアル化によってテレワークが進んでも、業務の再現性は一定程度担保されるものの、「どうしてもマニュアル化できない業務もある。暗黙知的なものをどう伝えていくのか」(佐久間氏)という課題が残る。これまでオフィスが社員の会社に対するエンゲージメント(愛着)を形成し、「会社文化」を構築していた側面もあるという。

 グーグルやアップルなどの「GAFA」と呼ばれる米巨大IT企業では、生産性やクリエイティビティを高めるため、テレワークではなく、いかに社員をオフィスに集めるかということに力点を置いており、オフィスに卓球台を置いたり、社員食堂を充実させたりしているという。

 「世界経済 大いなる収斂」などの著書で知られるジュネーブ高等国際問題開発研究所のリチャード・ボールドウィン教授は、テレワークやデジタル化によって、「新興国の人が新興国にいながら、先進国の人の代わりにオフィスワークができるようになった」と指摘している。佐久間氏は「本社機能の地方移転では、会社のコア・コンピタンス(他にはない強み・核となる技術)は何か、何を地方へ移転するのか、何をアウトソーシング(外注)できるのか。全体的なプロセスの見直しと議論をしていく必要がある」と強調した。

SankeiBiz編集部
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