フジテレビ商品研究所 これは優れモノ

ロッテ チョコレート「乳酸菌ショコラ」 (1/2ページ)

 「おいしく手軽に取れるサプリ」を訴求

 昨年から続くコロナ禍で生活者の行動様式は一変し、「巣ごもり消費」なる新しい言葉も生まれた。不要不急の外出を控えるため、自宅での生活を少しでも快適に過ごすための工夫や商品が人気となった。今回の「これは優れモノ」は、太古は「神々の飲み物」と呼ばれたカカオを原料とするチョコレートの新しいカタチを取材した。

 「チョコレートは嗜好(しこう)品というイメージに新風を吹き込みたかったのです」と話すのは、ロッテマーケティング部ブランド担当の中村準さん(36)。大学では小麦の遺伝子研究を行い、ロッテ入社後は歯の再石灰化を増強する機能を持つキシリトールガムの研究に従事してきた。

 同社ではチョコレート菓子に新たな付加価値を持たせるために、2015年に「スイーツデイズ乳酸菌ショコラ」をリリース。

 「当時乳酸菌市場は好調だったため、お菓子と乳酸菌の組み合わせで、大きなイノベーションを起こそうというのが開発の趣旨でした」(中村さん)

 その年のヒット商品に選ばれるなど、嗜好品のチョコレートを健康も考えた商品というイメージに変えることができた。同社の成功により、健康にフォーカスしたチョコレート商品の市場が拡大した。

 チョコレートの原料となるカカオは、紀元前からメキシコや中南米で食物として栽培されていた。カカオの種子であるカカオ豆は40~55%もの脂肪分が含まれるとされ、当時大変貴重なもので、マヤ文明などでは貨幣としても流通していた。

 15~17世紀にわたり、スペインはアメリカ大陸を植民地化し、金銀の財宝とともにカカオをヨーロッパにもたらした。

 当時は、カカオ豆をすり潰し、砂糖などを混ぜた飲み物として富裕層を中心に普及した。独特の香りと味だったが、渋みや苦味があり、飲みにくいという欠点があった。

 ちなみに、今日の飲みやすいココアにしたのは、オランダ人のカスパルス・ファン・ハウテンで、19世紀にココアパウダーの製法を確立した。彼の名前は、ココアの代名詞となるバンホーテンとして世界中に知られている。飲み物だったチョコレートは、程なく固形化され、明治期の日本でも発売されるようになった。

 現代のチョコレートは、カカオ豆の選別、焙炒、磨砕、精錬など、およそ13もの工程を経て作られる。この製造過程では、熱を加えることになるため、乳酸菌を生きたままチョコレートと混ぜ合わせるのは高度な技術がいるという。

 「3年半の研究から生まれた当社独自の製法で、他社にはまねできないものと自負しています」と中村さんは、「乳酸菌ショコラ」が高い技術力に裏打ちされた商品だと強調する。

 発売から約5年後の20年9月に同商品は”デザート&サプリメント”という冠名をつけてリニューアルした。単なるお菓子ではなく、おいしく手軽に取れるサプリというイメージを訴求したという。「購入者の間口が広がり、好評です」と中村さんはにこやかに語った。

Recommend

Ranking

アクセスランキング

Biz Plus