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GW「旅行くらいは…」 昨年より増加の兆し、満室の行楽地も

 新型コロナウイルスの感染拡大対策として4都府県に緊急事態宣言が出される中、コロナ禍の2回目の大型連休が29日、始まった。政府は期間中の移動の自粛を呼びかけているが、1回目の緊急事態宣言中だった昨年の大型連休よりも旅行は増加する兆しだ。予定変更を余儀なくされた人もいる一方で、感染対策をしながら旅行をする人も少なからずいるようだ。(大渡美咲、飯嶋彩希)

 接触避けて

 29日、JR東京駅構内は例年ほどではないものの昨年の大型連休に比べれば、スーツケースを引いた旅行客や帰省客が目立った。

 神奈川県内に住むいずれも20歳の女子大生2人は山形県内の温泉に行く途中。一人は「入学後は3回しか大学へ行けず、留学もサークル活動もできず、ずっと我慢している」と不満を漏らし、「一人暮らしの学生は孤独。人生の一番楽しい時期を奪われており、旅行くらいしてもいいと思う」と打ち明けた。

 都内に住む40代女性は、4泊で福岡県へ夫とのゴルフ旅行を決行する。「キャンセルすべきか悩んだ」というが、「空港に着いたらレンタカーを借り日中はゴルフ。人との接触はできるだけ少なくし、感染対策を取るつもりだ」と語った。

 一方、鹿児島県行きを計画していた都内在住の自営業の男性(36)は「東京からだと旅行先の人が嫌がると思い、キャンセルした」。屋久島などを巡る予定だったが、「仕方がない。宣言が解除されてから行きたい」と話した。(【屋外でも新型コロナ感染リスク】スパコン「富岳」がシミュレーション)

 近距離志向

 JTBが全国の15~79歳の2万人を対象に調査した旅行動向(4月25日~5月5日)では、期間中に「旅行する」と答えた人は10・3%。例年25%程度で推移しており、半分以下に落ち込んだ。車などで他人との接触を避けられる近距離の観光地が選ばれる傾向がみられたという。ただ、調査期間は緊急事態宣言前の4月9~14日で、その後、意向が変わった可能性がある。

 国内線の予約状況は昨年に比べると改善した。航空各社が発表した大型連休の予約状況によると、国内線は1回目の緊急事態宣言期間中だった前年同期に比べ4・7倍の111万1千人、国際線は2・1倍の2万1千人と大幅に増加。コロナ禍前の一昨年の大型連休と比べれば国内線は40%、国際線は4%と低調だった。

 JR各社によると、28日~5月5日の新幹線、在来線の指定席予約席数は昨年の2・4倍だったが、コロナ禍前の一昨年との比較では19%にとどまった。(【「自粛を」か「息抜き」か】路上飲み、行政側と若者らせめぎ合い)

 満室の日も

 昨年の大型連休は全国で緊急事態宣言が出されていたが、今年は4都府県。首都圏近郊の行楽地は、昨年に比べると観光客が戻っているようだ。

 「旧軽井沢ホテル音羽ノ森」の総支配人で軽井沢旅館組合の鈴木健夫組合長は「緊急事態宣言が出てキャンセルが増えるかと思ったけど増えてない」。東京以外からの予約も多いといい「移動手段も車の方が多く、ホテルもお客さまも感染対策には気を付けている」と話す。

 山梨・富士河口湖町観光連盟の山下茂代表理事は「大型旅館の予約は50%前後で満室の日もある」。外国人や学生団体などの利用が回復しておらず、厳しい状況は続いているという。

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