新線探訪記

小田急多摩線“相模原延伸”いつ開業? 9キロ離れた2つの「相模原駅」問題浮上 (3/3ページ)

小田急相模原と小田急多摩線の“相模原新駅”

 多摩線延伸の事業化に際し、検討課題として挙がりそうなのが、小田急電鉄に2カ所できる「相模原駅」の問題だ。1つは小田急小田原線の小田急相模原駅(同市南区)。そしてもう1つがJR相模原駅付近に設置される新駅(同市中央区)である。

 新駅の名称は未定で、あくまで仮定の話となるが、小田急多摩線の新駅がJRと同じ「相模原駅」になった場合、小田急線に小田急相模原と相模原が併存することになる。

 東京都内では、JR青梅線の「青梅駅」(青梅市)と、新交通ゆりかもめの「青海駅」(江東区)が似ていて間違いやすい駅として知られる。小田急相模原駅と相模原駅が同じ小田急線に存在するという状況は、初めて利用する人にとっては混同しやすいかもしれない。しかも両駅は9キロ近く離れており、町田駅での乗り換え時間も含めると電車で約30分もかかる。混同を避けるため、川島さんは「駅名を変えることになるのでは」と予想するが、報告書には駅名についての言及はなかった。

 小田急の担当者は駅名について「本腰を入れて議論すべき対象になっていません」と話す。確かに、事業化にも至っていない現段階で、まだ検討すべき課題ではないだろう。相模原市も「駅名がどうなるか、オフィシャルに検討したことがない」(交通政策課)としている。

 とはいえ、小田急多摩線の延伸が実現する時には、この駅名問題も浮上するに違いない。小田急相模原駅は1938年、「相模原駅」として開設され、のちに現駅名に改称された。地元では「オダサガ」という略称でも親しまれ、第93回選抜高校野球大会で10年ぶり3度目の優勝を飾った東海大相模(東海大学付属相模高等学校)の最寄り駅としても知られている。

 関西のJRおおさか東線には、「JR淡路駅」(大阪市東淀川区)と「JR野江駅」(同市城東区)がある。前者は阪急電鉄に淡路駅、後者は京阪電気鉄道に野江駅があったため、区別するために「JR」が付いた経緯がある。京成千葉駅(千葉市)も1987年までは「国鉄千葉駅前」というバス停や路面電車の停留所のような駅名だった。新駅が「JR相模原駅」となるのか、それとも小田急相模原駅が別の駅名に改称されるのか。それはいつか来るであろう、延伸開業時の楽しみの一つだ。

SankeiBiz編集部
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