【Science View】難培養アーキアの分離培養に成功/「エネルギーがゼロ」の束縛状態を観測 - SankeiBiz(サンケイビズ):自分を磨く経済情報サイト
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≪図 本研究で分離培養したConexivisphaera calidusの系統学的位置≫ アーキアに属する代表的な微生物のゲノム中の122個のマーカータンパク配列に基づいて作成した最尤(さいゆう)系統樹。黒で示した系統群は、培養種を含む系統群。赤で示した系統群は、まだ培養種が報告されておらず、培養に依存しない分子生物学的手法によりゲノム配列のみが報告されている系統群。アーキアの大部分の系統群は、まだ培養されていない系統群であることが分かる。本研究で分離培養したC. calidusは青で示してあり、Thaumarchaeota(タウムアーキオータ)門の根元に位置する。
≪図 STM/STSを用いたトンネルスペクトル測定とその結果≫(a)STMで量子渦におけるトンネルスペクトル測定の様子。(b)STMで観測された1テスラの磁場下における量子渦像。18個の明るいスポットが量子渦である。(c)(b)の量子渦-#1におけるトンネルスペクトル。赤点は実験結果、赤線は実験結果をマルチローレンツフィッティングした結果。青線は各ピークのフィッティング結果。赤矢印で示したピークは、印加電圧がゼロ、すなわちエネルギーがゼロの束縛状態である。(d)(b)の量子渦-#2におけるトンネルスペクトル。赤点、赤線、青線は(b)と同じ。エネルギーがゼロのピークは見られない。
理化学研究所 バイオリソース研究センター 微生物材料開発室 開発研究員・加藤真悟氏
理化学研究所 創発物性科学研究センター 創発物性計測研究チーム 研究員・町田理氏
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