大同特殊鋼など書類送検 鉄鋼スラグ不正処理の疑い
鉄鋼メーカー大同特殊鋼(名古屋市)が渋川工場(群馬県渋川市)から出た有害物質を含む廃棄物「鉄鋼スラグ」を不正に処理したとして、群馬県警は26日、廃棄物処理法違反の疑いで同社と子会社など計3社と、各社の役員を書類送検した。
大同特殊鋼の書類送検容疑は平成23年3月~12年3月、県の許可を受けていない子会社や業者と鉄鋼スラグを取引したとしている。
県によると、鉄鋼スラグは鉄鋼の製造過程で出る副産物。26年1月に群馬県が立ち入り検査を行うまでに計約29万トンが処理された。同県では公共工事225カ所で道路の舗装などに同社のスラグが使われ、うち93カ所で環境基準を上回る有害物質が検出された。
県警は県からの刑事告発を受けて昨年9月、同社や子会社を家宅捜索していた。
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