領収書はあて名なし、家族分も宿泊費計上

舛添知事釈明会見(3)
会見で質問に答える東京都の舛添要一都知事=13日午後、東京都新宿区(早坂洋祐撮影)

 《東京都の舛添要一知事の定例会見は質疑応答が続く。質問はあて名のない領収書によるあいまいな経費処理の方法に集中。家族の宿泊費を「政治活動費」とするなど、舛添氏の都知事としての感覚や資質を問う質問も相次いだ》

 --明確に私的なものは処理しているということだが、家族で食事をしたものは明らかに私的では。(領収書に)あて名を書いていなかったから混同したと思うが、なぜそのようなやり方をしたのか

 《舛添氏は店での会計では自身が払うこともあれば、秘書が払うこともあると述べた上で、領収書のあて名を書いていないケースへの説明を続けていく》

 「私が動くときにはたいてい秘書がついて、運転をしたりしましたから。家族で食べるときも、秘書が迎えに来ているときは、そこでお金を払ってしまう。そういう時に、(あて名は)1回1回、書いてしまうということより、何も書かないので。誰が払ったというより、30万とか、プールしているお金も会計の担当が処理しているので、これについてどうするか。早急にシステムを変えたいと思います」

 --あて名を書いていないことが混同の原因になったのでは。そうなると予想していなかったのか

 「そうまでは予想していません」

 --あて名を書くよう指示したことはないか

 「お店にもよるが、(領収書を)ぱっともらうことが多かったです。(あて名を書いてもらうことについて)今後はそういうことも考えたいと思います」

 --ホテルは何日間滞在して、どれくらい会議したのか

 「平成25年1月3日は2泊、翌年は1泊。会議は昼間でした。だが、朝から晩までやっているわけではないです。都知事選の公約など重要な案件について話し合いましたから。そこへ来てもらわなくても電話でも相当できますが、最後の詰めをやらないといけなかったので。(事務所関係者が)どれくらい(の時間)いたかは分かりませんが、相当やっていたと思います」

 --会議の時間が短いと、プライベートだという印象を受ける。家族との時間がとれないという理由でそこへ呼んだのは、あまりにプライベートを重視していたのでは

 「1日時間が遅くなったら、都知事選に立候補できないと、そういう時期でしたから。マスコミのみなさんに追われていたこともあり、こっそり自宅とは別のそういうところでやると。プライベート重視と言うよりも、最終的に立候補するかしないかは、ものすごい大きな決断でしたから」

 「(会議が)仮に10時間でなく3時間であっても、それは極めて重要な内容の会議。『東京世界一』という公約を作るのですから。ただ、家族がいるところに来させるというのは、このように疑惑を招くので、返上したいということです」

 --東京の事務所で会議をやるという選択肢はなかったのか

 「私の家は大きな門があって、マスコミに張られているので、出入りすら自由でない状態で。こういう選挙の機微に関わる話は、絶対に無理。絶対に。みなさんもよくご存じでしょうが」

 《苦笑いを浮かべて水を飲み、一呼吸を置く》

 --ホテルの会議については誰が、何人来たのか

 「それについては政治的な機微に関わることなのでお答えは差し控えたい。人数もです」

 --泊まったのはどんな部屋か。会議のできる部屋か

 「4人泊まれるのだから、結構大きな部屋だと。2つか3つ部屋があったと思います。確かでないが、数人で議論できるスペースはあったと思います」

 --支払いしたのは家族4人分か

 「私の中ではこれは一番重要な会議という認識だったので、政治活動として払いました」

 --家族の分もか

 「私はこれは政治活動という意識だったが、ご懸念を招くということで訂正削除、返金します」

 --緊急な会議を、なぜ家族と一緒のホテルで

 「日にち。これにつきます」

 --もともと宿泊することは決まっていたのか

 「そう。選挙に手を挙げるのに、話をしないと間に合わないということでしたから」

 --百歩譲ってそこで会議があったとしても、現に疑いを持たれている。そして精査をした結果、公私混同が見つかった。リーダーとして、都の職員に対しての気持ちは

 「それは非常に申し訳ないです。しっかりと反省をしてやっていきたいです。そういう気持ちで都知事として、さらに、徳を積んで頑張りたいと思います」

 --東京五輪を控え、職員は前向きにやらなければならないときにこうなってしまったことは

 「私自身が一番じくじたる思い。挽回できるよう、全身全霊を尽くしてやりたいと思います」

 --先ほどのホテルの関係で。宿泊費も全て込みで会議として支出したということだが、少なくとも家族の宿泊費を会議費としてのせているのは、おかしいんじゃないかというのが普通の認識だと思うが

 「私自身が政治活動という認識を持っていたので。ただ、ご指摘の内容は十分反省をして、今後こういうことはないようにしたいと思います」

 --ホテルの宿泊代、家族の分を当然と思って計上していたというのは都民の感覚からずれていないか

 「ですから、その点は深く反省して、おっしゃるとおりですので、報告書から訂正削除して返金するということ」

 --東京五輪に向けて、都知事を勤め上げられるのか

 「大会を成功させるため、全力をあげたいと思います」

 --個人的な支出まで領収書をもらって、返金すれば済む話なのか

 「プールしていたお金で、私自身が払ったり、秘書が払ったりしていました。そこは改めないといけないと思います。これは本当におわびをしなければいけない。返金して、心新たに、2度とこのようなことがないようにしたいです」

 --有権者はそれで納得できると思うか

 「それは有権者のご判断だが、真摯に調べて真摯な対応をとったと思っています」

 --個人の支出も混在するようなシステムでこのようなことになった。他の支出については調べないのか

 「今日は、何とかこの時間に間に合わせるためにやったということです。これから、そういうことのないように精査します」

 --領収書にあて名を書かないのはなぜか

 「店によって。尋ねられることもあるし、ケース・バイ・ケース。これも改めたいと思います」

 --家族の宿泊費でこういう指摘を受けたことについて、家族の反応は

 「家族のことをここで引き合いには出したくないと思います。それはうちの中のことですから。それより心を痛めているのは、(利用した)お店やホテルの方々が、(取材で)臨時休業をしないとならないというような、私のことでご迷惑をおかけしているのは、本当に申し訳ない。1軒ずつ謝りに行きたいほど。ぜひ、私から言うのもなんだが、節度ある取材をお願いします」

 《2度、深々と頭を下げ、「私の責任なのですが…」と漏らした》

 --あて名をきちんと書いていれば、このようなこともなかったのでは

 「それは長年やってきていることだが、今後考えていきたいと思います」

 --プライベートのものもなぜ領収書で処理していたのか

 「プールしているお金があったので、そういう管理にしていました。これはこれで合理的な面もあるんです。私はこういう仕事なので、1回1回自分で計算することは無理。今後、いろいろ考えたいと思います」

 --会計責任者はいつ退職したのか。また、すでに解散した団体に、返還するというおかしなことになっているが。虚偽記載の事実には変わらないのでは

 「1点目だが、私が知事になる前後だと思います。細かく何月何日かは分からないが…。年度末の3月とか、きりの良いとこだったと。2点目は、総務省に指示を仰いで、適切に処理をしたいと考えています」

 --3月末というのは去年か、一昨年か

 「それは確認させてください」

 --家族、自身の宿泊費用含めて政治活動費と言いきったが、この感覚のズレはどう直していくのか

 「政治活動をちゃんとやったということは説明した通り。だが、批判をいただいているので、今後はそういうことのないようにします」

 --政治家に対する国民の不信感が高まっているが

 「ざんきの念にたえない。全力をあげて信頼の回復に努めたいと思います」

 --ほかの知事が同じようなことをしたらどう感じるか

 「今は私の説明をしています。仮定の話はしないようにしたい」

 --政治資金についてはさらに精査するのか

 「今日の話をしてもさらに批判はあると思う。さらに努力を続けて国民の皆様の信頼を回復するように成果を上げたいと思います」

=(4)に続く