皇后さまが「上蔟」のご作業 伝統のご養蚕行事
皇居内の紅葉山御養蚕所で「上蔟」の作業をされる皇后さま=30日(宮内庁提供)
皇后さまは30日、皇居内の紅葉山御養蚕所で、わらなどで編んだ「蔟(まぶし)」と呼ばれる網に成長した蚕を移し、繭作りを促す「上蔟(じょうぞく)」の作業に取り組まれた。
体重3グラムほどに成長した日本純産種の蚕「小石丸」を次々と蔟に移し、既に糸を吐き始めている様子を見ると、「待っていたのね」とほほ笑まれていた。
今年の養蚕は例年とほぼ同じ約14万匹をご飼育。蚕は間もなく繭を作り始め、約1週間後に収穫される。生糸は正倉院宝物や三の丸尚蔵館の収蔵品の修復に使われ、加工された絹織物は外国元首に贈られる。
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