子宮頸がんワクチンで一斉提訴 「もう耐えられない」「元の体に戻して」と原告の女子高生ら

 
提訴のため車椅子で大阪地裁に入る原告=27日午後、大阪市北区の大阪地裁

 国が一時、積極的に接種を呼びかけた子宮頸(けい)がんワクチンをめぐり、副反応被害を訴える全国の女性らが27日、国と製薬企業2社を相手取り、一斉提訴に踏み切った。ワクチンの評価が分かれる中での訴訟となり、症状との因果関係や有用性などが争点になりそうだ。「もう耐えられない」「もとの体に戻して」。重い症状に悩む原告らは、提訴後の会見で口々にそう訴えた。

 「とにかく私たちを助けてほしい。早く治療法を見つけてほしい。それだけです」

 大阪訴訟の原告となった奈良県の高校3年生の女子生徒(18)は、自分たちを苦しめる「訳の分からない症状」を多くの人に知ってほしいと、会見に臨んだ。

 接種後に一時、目が見えなくなったこともあるという。明るい場所に来ると強いまぶしさを感じるため、サングラスが欠かせない。

 中学1年のとき、グラクソ・スミスクライン社のサーバリックスの注射を受けた。ところが、2日後から腹痛や腰痛が起き、約1カ月間学校を休んだ。

 母親(48)は保健所や製薬会社に問い合わせたが「そんな症状は聞いたことがない」と因果関係を否定され、市販の風邪薬を飲ませてやり過ごしたという。

 だが、中学3年の冬頃には朝になっても起きられず学校に行けなくなった。高校には何とか2カ月ほど通ったが、全身の痛みなど症状が重くなり、入退院を繰り返すようになった。

 十数カ所の医療機関を受診した末の昨年2月、ワクチンの副反応の疑いがあると診断されたものの、根本的な治療方法はなく、高校にもほとんど通学できていない。

 記憶障害もあり、母親を認識できなくなったことも。この日の会見中には直前の質問が分からなくなり、同席の弁護士に問いかける場面もあった。多岐にわたる症状を説明しながら「耐えられないんです」と語気を強めた。

 将来の夢は看護師。「がんばってみよう」と自らを奮い立たせるが、今の状態を考えると悲観的になる。「まずは学校へ行きたい」と切々と語った。