「最初は蛭子さんのこと嫌いだった」 太川陽介&蛭子能収、「路線バスの旅」卒業で裏話明かす

 
「ローカル路線バス乗り継ぎの旅」で長年コンビを組んだ太川陽介さん(左)と蛭子能収さん

 1月2日放送の旅番組「ローカル路線バス乗り継ぎの旅 第25弾」(午後5時55分、テレビ東京系)で、同番組を“卒業”する俳優の太川陽介さん(57)と漫画家の蛭子能収さん(69)が22日、合同取材会に出席した。太川さんは「本当に良い番組に関わることができた。見てくれた方々に感謝です」、蛭子さんは「太川さんと旅できなくなるのは寂しいけれど、バス旅はもう疲れたよ」とそれぞれ語り、旅の思い出を振り返った。

 同番組は平成19年にスタート。路線バスのみを使い、3泊4日で目的地を目指すという内容で、時には失敗もするという“ガチンコ感”が人気を集めた。だが、回数を重ねるごとにルートのネタ切れが深刻化。さらに、69歳の蛭子さんに路線バス旅は過酷過ぎるという理由もあり、1月2日の放送回での“卒業”が決まった。

 第25弾のルートは福島・会津若松から秋田・由利本荘まで。マドンナは、元おニャン子クラブの新田恵利さん(48)が務める。見どころについて、太川さんは「蛭子さんが亡霊のように歩き、最後は『無』になっていたところ。最後に新しい何かを発見しました」と語る。

 これまで24回の路線バス旅を行い、通算成績は17勝7敗。太川さんは「始まって3回目くらいまでは蛭子さんのこと、本当に嫌いでしたね。後ろ向きだし、すぐ『ダメなんじゃない?』とか言うから」と振り返る。

 「でも、これがこの人の味なんだと、だんだん気づいて。今では『蛭子さんは自由なままでいて』という気持ちに変わっています。それで番組が面白くなっていますから」(太川さん)

 一方の蛭子さんは、マドンナが太川さんとばかり話をしたがることに嫉妬していたという。つらかった思い出について、蛭子さんは「(中国・四国地方をつなぐ)『しまなみ海道』を渡るときの階段。本当につらくて嫌だった。エレベーターをつけてくれればいいのに…」と語っていた。 

 2人は以前から「この番組を卒業するときは一緒に」と約束していたという。取材会の最後、蛭子さんが「太川さん、ごめんね。もっと太川さん続けてよ。出てよ~。約束なんて、破ればいいじゃん」と語りかけると、太川さんは「潔く終わろうよ!」と苦笑いしつつ、うれしそうな表情を浮かべていた。