(1)「プレ金、初めて聞いた」と30代男性 ヨドバシでは限定セール
プレ金アキバ24日始まった、月末の金曜日を午後3時終業にして消費喚起につなげる「プレミアムフライデー」。鳴り物入りでスタートした「プレ金」は果たして、デフレ傾向を変える起爆剤となるのか? 東京・秋葉原で、日本で初めてとなる「プレ金」第1弾を“実況中継”する。
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パソコンなどを物色しにやってきた人々、カメラ片手の訪日外国人…。ひっきりなしに人が行き交う「電気街」で、ヨドバシカメラマルチメディアAkibaでは、プレ金をあてこんだ限定セールを実施していた。
23、24、25日の3日間で、空気清浄機や加湿機、デジカメ、パソコンなどを値引き販売する。
1階パソコン売り場。2機種に、「プレ金」のロゴがついたPOP(ポップ)と値引き額3000円の文字が躍る。
消費者を少しでも振り向かせようというわけだが、消費者の反応は意外にも冷たい。
ヨドバシ前で取材に応じた30代男性は「えっ、プレミアムフライデー? 初めて聞いた単語です」とそもそも制度を知らなかった。
病院帰りに立ち寄った公務員という50代男性は「いやあ、公務員には関係ないですよね。まあ、プレ金で景気が多少でも良くなればいいですけどね…」。
ただ、家電量販店にとってプレ金は追い風になるとの見方もある。
調査会社のBCN「家電量販店」評価調査報告レポート(2015年12月)によると、量販店に訪れる消費者は日曜、土曜、祝日に次いで平日の中では金曜に訪れる率が最も高かった。
時間帯も「15時以降」が目立ち、BCNは「仕事を早く切り上げ、通勤途中にある量販店を訪れ、(週末前に)下見をしたりするという行動パターンが浮かび上がる」と指摘。消費の活性化につながる可能性はあるわけだ。
一方、パーツなどを取り扱うショップ「あきばお~」の男性店員は「普段の金曜よりも人出は多いですね。でも、店員の数は普段通りなのでけっこう忙しい。逆プレミアムフライデーですよ」と苦笑いしていた。=続く(WEB編集チーム 柳原一哉)
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