静岡市清水区の三保松原の入り口にある「羽衣ホテル」の女将(おかみ)、遠藤まゆみさん(55)は従業員から知らせを受けると「ええ!?」と言ったきり絶句。身を震わせて泣き出した。
この日は三保松原の“落選”を予想し、追加登録へ自分を奮い立たせるため、報道陣の前で自ら作詞作曲した「三保松原再生音頭」を歌うはずだった。
●(=歌記号)海原超えて結ばれた 二人の仲をだれがさく
吉報に涙をぬぐい、喜びをあふれさせて歌った。
約7キロの海岸線に5万本以上の松が生い茂り、平安時代から富士山を望む景勝地として知られる三保松原。「羽衣伝説」で天女が衣を掛けたといわれる羽衣の松などがある。この日は連日続いた雨が上がり、雲の切れ間から富士山がくっきりとその姿を現した。
「まさかまさかでびっくり。三保は大きな一歩を踏み出したなあ」。土産物店「一ふじ」の芹沢央(ひろ)哲(たか)店長(49)は感慨深そう。静岡県磐田市から来た自営業、阿部誠さん(44)は「世界の三保松原か。すごいタイミングに居合わせた」と笑みを浮かべた。