数十年、三保松原から富士山の写真を撮り続けている近くに住む横山健治さん(84)は「距離が遠いとか、消波ブロックが美観を損ねているからダメ、というのは、あまりにも理不尽だった」と憤る。「ここからの富士は誰が見たって絶景じゃないか。きっとここが観光の名所になる」
一方、山梨県の富士山5合目でもお祝いムード。土産物店「こみたけ売店」では世界文化遺産の文字を入れたタオルなどが並べられた。店員に「良かったですね。日本の誉れです」と祝福の声をかける客もいた。
富士山五合目観光協会役員も務める同店の小佐野昇一社長(46)は「20年以上待ったこの瞬間がいよいよ来た」と安堵(あんど)の表情。ただ、世界遺産を守っていく重責も感じている。「道路の渋滞や入山規制などがまず問題になるが、想定外の事態があるかも。訪れた人にがっかりされないよう身が引き締まる思いだ」