世界文化遺産登録後初の山開きを迎えた富士山。シーズン(7月~9月上旬)には例年約30万人が訪れるが、今年は世界遺産効果もあり、過去最高の35万~40万人の来訪客が予想されており、富士山周辺の自治体は観光客の受け入れに万全の態勢を整えている。一方で、予想されるマナーの悪化や山岳遭難の多発に戦々恐々としている関係者も多い。
「いつもは雪のせいで、7月中旬にならないと山頂にはいけないのに、今年は珍しく1日に山頂まで登山道が開通する。これもある意味、世界遺産効果なのかも。訪れた人をしっかりとおもてなししたい」。富士山への登山口の一つ、須走口がある静岡県小山町町長戦略課の渡辺理絵室長(44)はうれしそうだ。
世界遺産の構成資産である白糸の滝や村山浅間神社を抱え、例年の10~20倍の観光客が見込まれる同県富士宮市の遠藤二郎・同市観光協会専務理事(62)も「駐車場やトイレの設置はなんとか間に合った。『富士宮やきそば』と『富士山』の二枚看板がそろって、市全体がいつも以上に盛り上がりますよ」とこぼれんばかりの笑顔だ。