山崎豊子さん死去 不本意だった「社会派作家」の肩書き (2/3ページ)

2013.9.30 15:45

 戦時中は学徒動員のため軍需工場で砲弾磨きに従事した。フランスの作家、バルザックの小説を持っていたのが将校に見つかり、殴打された記憶は今も心の傷として残る。「戦争の不条理、その暴力性が、私たちの世代の心と体にはしみついている」と話す。

 毎日新聞大阪本社で新聞記者になったのは「正直いって、戦争が嫌だったから」と語っていたという。就職前に作家になろうと考えたのは一度もなく、小説を書くきっかけを作った人物が作家の井上靖さん(1907~91年)だった。

 井上さんは、毎日新聞学芸部に勤務していたときの直属の上司だった。井上さんから「人は自分の身近なことを美化せず、真実を書けば、誰でも一編の小説が書ける」と助言されたのを機に、船場で昆布屋を営む浪速商人の人生を描いた処女作「暖簾」を7年がかりで仕上げた。

 初期の頃は、船場などの大阪風俗に密着した世界を描いた作品が多い。吉本興業創業者の吉本せい(1889~1950年)をモデルにした「花のれん」で、直木賞を受賞した際、「禿げ山に木を一本、一本、植林していくような、いわば植林小説を書いていきたい」と抱負を述べた。

肩書きに不本意だった山崎豊子さん

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

実践で使える英会話を習得!業界最高峰の講師がサポートします。毎日話せて月5000円《まずは無料体験へ》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

サンスポ予想王TV

競馬などギャンブルの予想情報を一手にまとめたサイト。充実のレース情報で、勝利馬券をゲットしましょう!