昭和48年に出版した絵本「あんぱんまん」(当時は平仮名表記)は、困った人に自分の顔をちぎって与えるヒーローが高い支持を得て、大ヒット。63年にテレビアニメ化されると、その人気は国民的なものになり、アニメ映画作品も繰り返し作られた。
アニメ映画の挿入歌の歌詞も大半を自分で書くだけでなく、作曲も手掛け、歌手デビューし、その後、ミュージカルにも出演した。晩年も積極的に活動を続け、平成12年から24年まで日本漫画家協会理事長を務め、その後、同協会会長に退いていた。
アンパンマンの声を担当した女優の戸田恵子さん
テレビアニメ「それいけ!アンパンマン」でアンパンマンの声を担当した女優の戸田恵子さん「やなせ先生こそがアンパンマンそのものでした。いつでも優しさで私たちを包んでくださり、分けあうことを教えてくださった。ただひたすら、ありがとうございましたと感謝を申し上げるしかないのですが、今は決して無くしてはいけない大切な道しるべを喪った感覚です。悲しすぎてまったく力が入りません。合掌」