「原発ゼロ」小泉流“一点突破”では、国力衰退の恐れ (1/4ページ)

2013.11.23 13:58

【日曜に書く】

巨費の流出で貿易赤字

 久しぶりに小泉純一郎元首相のキレのよい演説を聞きながら、「ポピュリズムの鼻がうごめいたか」と考えた。ご自身が声高に言い始めた「原発ゼロ」に関連して、首相時代に自民党内で反対が強かった郵政民営化を実現した経緯を振り返る。

 「首相の判断力、洞察力の問題だ。舵(かじ)をきってほしい」

 なるほど小泉氏の得意技は、ワンフレーズによる「一点突破、全面展開」の大衆アピールである。平成17年の総選挙では、「郵政民営化」だけを掲げて圧勝した。だが、国家の責任を負う安倍晋三首相はとてもそんな手法はとれないだろう。第一にコストがかかる。

 日本が平成23年に30年ぶりの貿易赤字に転落したのは、ひとえに石油、天然ガスの買いまくりにある。すべての原発を止めて「ゼロ」にすれば、石油など化石燃料の輸入に巨費を要するのは道理だ。

 平成25年は福島事故前の燃料輸入費より、3兆6千億円も多く支払わなければならなくなった。消費税を1%上げると2兆7千億円が国庫に納まることを考えると、それを超える札束を海外にばらまいたことになる。

小泉氏は「点」に集中、安倍首相は「面」を考えている

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