【現場の風】理化学研究所 研究ユニットリーダー・小保方晴子さん(30) (1/2ページ)

2014.2.1 05:00

 ■若返り実現へ、100年後の社会意識

 --革新的な万能細胞「STAP細胞」を開発した

 「新たな生物学的メカニズムを発見した。制御できれば体内で臓器を再生したり、がんを抑制したりできる技術に結び付く可能性がある。STAP細胞は、成長した細胞が赤ちゃん細胞になるようなものなので(人間で)夢の若返りが実現できるかもしれない」

 --胚性幹細胞(ES細胞)や人工多能性幹細胞(iPS細胞)との違いは

 「細胞の核に人工的に手を加えるiPS細胞とは違い、STAP細胞は周りの環境の変化だけで自然に両細胞と同等以上の多能性を獲得している。胎盤に変化する能力も持っている」

 --酸性の溶液で細胞に刺激を与える理由は

 「栄養を与えず細胞を飢えさせたり、熱による刺激を与えたり、思いつく限りの条件を試した。その中で酸性の溶液を使うと最も効率良くSTAP細胞を作れた」

 --研究の過程で難しかったことは

 「誰も信じてくれないので、人を説得できるデータを取るのが難しく、試行錯誤を繰り返した。お風呂のときもデートでも四六時中、研究のことを考えていた。何度もやめようと思った。あと1日だけ頑張ろうと続けていたら5年たっていた。全ての過程で周りに支えられた」

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