【石油危機の教訓】(上)電力供給に厳しい現実 (3/3ページ)

2014.2.5 05:00

関西電力海南火力発電所の設備をチェックする作業員=1月20日、和歌山県海南市

関西電力海南火力発電所の設備をチェックする作業員=1月20日、和歌山県海南市【拡大】

 ◆依存度9割に上昇

 1973年秋の第1次石油危機は、日本が戦後初めて経験したエネルギー危機だ。これを教訓に電力各社は、原発など電源の多様化を進め、石油火力の割合を7割から1割未満に引き下げた。

 だが、事故後の原発停止で、LNGを含めた火力発電への依存度は急激に高まり、今では石油危機時を上回る9割に達している。原油の中東依存度も危機当時の水準に戻った。40年をかけて見直しを進めてきた日本のエネルギー状況は、再び脆弱(ぜいじゃく)なものになった。

 安倍晋三首相は先月29日の参院代表質問で「電力は足りているとの指摘もあるが、発電所の定期検査繰り延べや老朽火力をフル稼働している結果であり、電力需給は予断を許さない」と答弁し、安全性を確認した原発の再稼働に意欲を示した。

 政府の危機感は強い。だが、原発への不安が根強い世論の前で、有効な手を打つことができていない。まずは、日本の電力供給をめぐる厳しい現実を国民に正しく伝えることから始めねばならない。

                   ◇

 石油危機から40年が経過した。その日本はいま再びエネルギー危機に見舞われている。石油危機の教訓は現在の日本に生かされているのかを検証する。

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