原子力規制委員会は12日、原発の再稼働に向けた審査会合を開き、九州電力川(せん)内(だい)原発1、2号機(鹿児島県)について、審査の重要課題となっていた基準地震動(想定される最大の揺れ)を大筋で妥当と認めた。津波対策でも異論は出なかった。規制委は13日の定例会で、事実上の合格証となる「審査書案」を作成する優先原発について協議するが、川内が有力候補として浮上した。
優先原発が認定されれば、昨年7月の審査開始以来、初めて合格見通しの原発が出る。ただ、審査書案作成後、地元で公聴会などを開く必要があり、正式な合格決定まで3カ月程度かかるとみられる。
この日の会合で、九電が申請時540ガル(揺れの強さを表す加速度単位)としていた基準地震動を620ガルに引き上げた案を大筋で了承。優先原発には、基準地震動や津波想定の了承が前提で、施設面も安全上重要な問題がない川内は、合格水準をほぼ満たした。
関西電力大飯原発3、4号機(福井県)は基準地震動の見直しを求められ、審査が長期化する可能性が出てきた。関電は新たなデータを提出したが、規制委側が再解析を要求した。
■川内原発 鹿児島県薩摩川内市にある九州電力の加圧水型軽水炉(PWR)。原子炉は2基で出力は各89万キロワット、1号機が昭和59年、2号機が60年に運転を開始した。九電は国内最大規模の3号機(改良型PWR、159万キロワット)の増設を計画している。