原子力規制委員会の専門家調査団は24日、北陸電力志賀原発(石川県)の敷地内破砕帯(断層)について第1回評価会合を開いた。専門家からは「活断層の可能性は否定できない」とする意見が相次いだ。データが足りないため見解はまとまらなかったが、追加調査が必要になり、志賀原発の早期の再稼働が困難になった。
団長役で規制委の島崎邦彦委員長代理は「現状では活断層ではないという判断ができない。もう少し資料の提出が必要だ」と述べた。北陸電はボーリング調査を追加することを決めたが、調査は数カ月かかるという。
調査団は2月22、23日に現地調査を実施。志賀原発敷地内では8本の破砕帯があり、1号機直下にある破砕帯「S-1」と、1、2号機タービン建屋の下にある破砕帯「S-6」が活断層と疑われている。原発から東に1.4キロ離れた所に活断層の福浦断層があり、その活動に伴って動く敷地内破砕帯が、地盤をずらす危険性が指摘されていた。
この日の会合で、産業技術総合研究所の重松紀生主任研究員が「北東側が隆起している動きからすると、S-1は活断層の可能性が否定できない」と指摘。S-6についても、信州大の広内大助教授が「活断層の可能性がある。ただ判断が難しい部分があるので、判断材料を増やしてほしい」と北陸電に要望した。
5人いる調査団のうち、明確に活断層を否定した専門家はいなかった。原発の新規制基準では、重要施設の直下に活断層があることを認めておらず、調査団の判断次第では、今後の運転が困難になる。
規制委調査団は原発6カ所で破砕帯調査を実施しており、これまでに日本原子力発電敦賀原発(福井県)と東北電力東通原発(青森県)で、活断層の見解を示している。