Q 疫学調査とはどのようなものですか?
A 集団の中で、病気がいつ、どこで、どんな人たちにおこっているのかを調べ、どのような要因がその病気の発生に影響しているのかを明らかにする統計的な調査です。
今回、話を伺った長瀧重信氏が参画した広島、長崎の原爆被爆者12万人を対象とする疫学調査では、一度に100ミリシーベルトを超える放射線を浴びると人体への影響があることが分かっています。このデータは、国際放射線防護委員会(ICRP)のリスク評価の基礎にもなっており、「一度に100ミリシーベルトを超える放射線を被ばくすると、被ばくしない場合に比べ、がんによる死亡率が0.5%程度増える」とされています。これは、野菜不足や受動喫煙によるリスクと同程度です。
【プロフィル】長瀧重信
ながたき・しげのぶ 1932年東京生まれ。東京大学医学部大学院修了後、米ハーバード大学に留学。長崎大学医学部教授、放射線影響研究所理事長などを歴任。放射線審議会会長なども務めた。専門は甲状腺医学。
【プロフィル】田崎日加理
たさき・ひかり 1974年長崎県生まれ。東京学芸大学教育学部卒。97年九州朝日放送入社、アナウンサーとして情報番組やニュースのメーンキャスターを担当。2006年からフリー。