参院予算委員会で質問する小池副委員長=4日(しんぶん赤旗提供)【拡大】
野中広務氏も、国会(参議院調査会)で「憲法上から、今の内閣の歩んでいる道は非常に誤りつつある」と厳しく批判しています。
憲法の解釈を、便宜的、意図的に行えば、最高法規としての憲法に対する信頼が揺らいでしまいます。戦後日本の保守政治は、保守なりの節度を持ってこの問題に臨んできました。だからこそ、今回の憲法解釈の変更に対しては、立場の違いを超えて反対の声が広がっているのです。
◆過去の戦争への反省なく
私がとりわけ危険だと思うのは、過去の日本の戦争や植民地支配の誤りを反省しない人たちが、集団的自衛権の行使で「戦争ができる国」にしようとしていることです。
安倍首相は靖国神社参拝を強行しました。首相は「不戦の誓いのため」と言いますが、靖国神社は、単なる追悼施設でも、普通の宗教施設でもありません。あの戦争を「自存自衛のたたかい」と美化・宣伝している施設であり、「不戦の誓い」に最もふさわしくない場所です。首相の参拝は、侵略戦争を肯定・美化する立場を世界にアピールするものにほかなりません。
日独伊による侵略戦争は、絶対に繰り返してはならない過ちだったというのが、戦後世界の原点です。だから、首相の行動は、中国、韓国はもとより、世界中から批判され、米国政府も「失望した」と異例のコメントを出したのです。
旧日本軍の慰安婦も、女性の人権を踏みにじる、許しがたい戦争犯罪です。日本の一部政治家による、正当化など断じて許されません。
歴史は作りかえることはできませんが、向き合うことはできます。誠実に誤りを認めてこそ、日本は世界とアジアから尊敬される国になるのです。
日本の良識も敵にまわし、アジアと世界を敵にまわす。こんな暴走政治に未来はありません。
日本の民主主義の根幹を守るために、力を合わせ、声を上げるときではないでしょうか。
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【プロフィル】小池晃
こいけ・あきら 1960年生まれ、東京都出身。東北大学医学部医学科卒。東京勤労者医療会代々木病院などを経て現在、参議院議員、日本共産党副委員長・政策委員長。著書に「どうする 日本の年金」(新日本出版社)など。