《定刻の午後3時、笹井氏が黒のスーツにネクタイ姿で会場に入ってきた。少し緊張した様子だ。カメラのフラッシュが激しくたかれる中、注目の会見が始まった》
《冒頭、同席した理研コンプライアンス担当理事の米倉実氏が「笹井から、おわびと、本件ネイチャー論文における役割と、多くの質問に答えるために会見を設けさせていただいた」と趣旨を説明。米倉氏に促され、笹井氏がマイクを持って立ち上がった》
笹井氏「このたびは、私が参加したSTAP研究の論文に関して、大変多くの混乱と、多くのご心配、また疑惑を招く事態となったことを心からおわび申し上げます。また、STAP研究に期待を寄せてくださるたくさんの皆さま方の信頼を損ねることになったことを心からおわび申し上げます」
《笹井氏は用意してきた手元のペーパーを見ながら、ゆっくりとした口調で謝罪し、頭を下げた》
笹井氏「また、ネイチャーのアーティクルに関してですが、2つの研究不正行為が調査委員会によって判断されたことは、論文に参加したシニアな共著者として、心痛の極みでございます。また、本論文にとどまらず、論文の中の不備、不正認定により、日本の科学全体に対する信頼が損ねることになりかねない状況になっていることについても、研究所内外の研究者、国際コミュニティーの皆さまに対して、心よりおわび申し上げます」
《笹井氏は一呼吸置き、再び、深々と頭を下げた》
笹井氏「これより、ネイチャー論文作成における私の役割、および、これまでにいただいたたくさんの質問に対して、説明をさせていただきたいと存じます。大変恐縮ですが、ここから着座にて説明させていただきたいと存じます」