これまで金銭補償を否定し続けてきた原田氏が、200億円の補償の原資を用意する方針に転じたのは、情報流出の背景にベネッセの管理体制の甘さがあり、「ベネッセがこの問題では加害者になる」(原田氏)と、認識を改めたからだ。
原田氏は9日の段階で、金銭補償なしで収拾できるとの見通しを持っていたが、抗議や問い合わせの電話は5万件に上り、その約6%が解約の可能性を口にするなど、顧客からの反発の強さは想定を超えた。
原田氏は「今回の問題に対する責任の取り方は、信頼を回復させること」と強調した。しかし、“プロ経営者”と評価される同氏が今回の問題の大きさと深刻さを見誤ったことこそが、信頼回復を一段と難しいものにしたことは否めない。(平尾孝)