【専欄】48年後に知った虚偽と捏造 元滋賀県立大学教授・荒井利明 (1/2ページ)

2014.8.5 05:00

 48年前の1966年8月5日、北京師範大学付属女子中学(高校を含む)で、副校長が生徒たちによって殴り殺されるという事件があった。

 13日後の8月18日、北京の天安門広場で文化大革命祝賀大会が開かれ、毛沢東は天安門の楼上から、眼下の長安街を行進する紅衛兵に手を振った。天安門楼上では、北京師範大学付属女子中学の生徒、宋彬彬が紅衛兵の腕章を毛沢東の左腕に巻きつけた。このとき、毛沢東は彼女に名を尋ね、「宋彬彬」と聞くと、「文質彬彬(文雅で礼儀正しい)の彬かな。武が必要だ」と語った。

 2日後の8月20日、全国紙「光明日報」は、「私は毛主席に赤い腕章をつけた」と題する「宋要武」の手記を掲載した。手記には、毛沢東が「要武」(武が必要だ)と言ったので、宋彬彬から宋要武に改名したとあった。共産党機関紙「人民日報」は翌日、この手記を転載した。

 私は当時、大学の1年生で、中国の動きに関心を持つようになっていた。そして、中国のメディアが伝える情報をほとんどそのまま事実として受け入れていた。だから、宋彬彬は宋要武と改名し、紅衛兵のリーダーとして、「文」だけでなく「武」も、つまり、壁新聞を書くだけでなく、暴力行為にも関与しているものと考えていた。

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