【論風】知財評論家(元特許庁長官)・荒井寿光 米、中国軍人を起訴 (2/3ページ)

2014.9.25 05:00

 ◆法律による国家の決意表明

 官民挙げてサイバーセキュリティー対策を進めようという日本国の決意表明は法律によりなされる。まずは「サイバーセキュリティー基本法」の制定。日本でも対策の重要性がやっと認識され国会に法案が提出されている。今秋の臨時国会での成立が望まれる。

 同法案では、事業者に関し、「自主的かつ積極的にサイバーセキュリティーの確保に努める」と努力義務が規定されている。しかし、サイバーセキュリティーの確保は、個々の事業者の利益だけでなく、経済全体にも国全体にも影響を与える「国益」に関するものだから、努力義務ではなく責務に強めるべきだ。

 次に営業秘密を保護する不正競争防止法の改正。現在、法律の保護を受けるためには、秘密が厳格に管理されていることが要件となっているが、サイバースパイに狙われるインターネット通信に秘密管理を求めるのは無理だ。また、コンピューターに入り込んだことが分かっても、巧妙にログ(記録)を消されて、どのデータがコピーされて盗まれたかわからないとか、集団でサイバースパイをすることを企てたことが分かっても、誰が実行したか分からないことが多い。対策として、米国のように、秘密管理要件を緩め、未遂罪と共謀罪を設けることが必要だ。

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