【電力考】原発 「政治・経済条項」が「真の安全条項」 (2/3ページ)

2015.2.16 05:00

石川和男氏

石川和男氏【拡大】

  • 東北電力東通原発の敷地内断層に関する原子力規制委の有識者調査団の会合=2014年12月22日、東京都港区

 (1)合理性・一貫性の徹底 日本が規制委・規制庁を設置するに当たって参考にした米国のNRC(原子力規制委員会)は自立性、開放性、効率性、明瞭性、一貫性という5原則を掲げ、日々の規制運用に反映されてきている。だが、今の規制委・規制庁には、特に効率性(規制行政に係るコストとリスク低減度合い、メリットのバランスを考慮すること)と一貫性(一度決めたことを揺るぎなく貫徹すること)が欠落している。そこで、この2点を規制運用上の新たな原則とすべきだ。

 (2)規制運用ルールの明文化 現行の規制委・規制庁は、ある原発の審査でいったん下した判断を別の原発の審査では反映しない例が出ている。これでは、規制委・規制庁(規制する側)にも、原子力事業者(規制される側)にも、「良き前例」が踏襲されず、規制環境が混乱したままになる。これを避け、一定の予見可能性を確保するため規制運用ルールを明文化すべきだ。

 (3)助言機関の創設 規制委に置かれている原子炉安全専門審査会や核燃料安全専門審査会などを有効活用するため、メンバーを充実し、外部の知見を生かしていく仕組みをつくる必要がある。つまり米国のACRS(原子炉安全諮問委員会)を参考に、規制委・規制庁への助言機関の創設を含めた外部意見の採用促進策を明文化すべきだ。

 (4)規制の立法・行政機能の分離 現状では規制委・規制庁がリスク評価と管理の両方を担っているが、警察が立法を行う如く危険極まりない。規制立法機能については、規制委・規制庁から切り離し、別の機関に担わせる必要がある。規制委・規制庁の任務は、規制行政機能に特化させるべきだ。

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