例えば、社会的ニーズの高いテーマのもとに課題発見・問題解決型の学際的・学部横断的教育を実施する「FLP(ファカルティリンケージ・プログラム)」などは、ディシプリンごとの学部を単位としたわが国の大学教育のあり方に風穴を開ける先駆的事例として、すでに10年以上の歴史をもっています。また、民間企業だけではなく、官公庁、法律事務所、国際関係機関などを実施先にして展開されているインターンシップなども、全国の大学に先駆けて行われている実学教育の一つとして数えることができるでしょう。
■Glocalization
グローバル化時代に求められるのは、単に外国語を操る人間や、外国の事情に通じている人間ではありません。そのためには、Global(グローバル)とLocal(ローカル)のバランスのとれた“Glocalization”こそが求められているといえるでしょう。グローバルとしては、異質なものを相互に尊重し合う“Diversity”、対話を通して共通の理解や合意を形成できる“Dialogue”、明確な倫理観を持ち人間としての品位を備える“Dignity”という、3つの「D」が重要視されます。ローカルとしては、地域社会における知の発信と拠点化、地域社会への多様な貢献、文化薫るエコ・キャンパスなどが重要なポイントとなるでしょう。
■「オール中央」
中央大学は、実学の伝統を具現化すべく、6学部、大学院8研究科、専門職大学院3研究科、4附属高等学校、2附属中学校、9研究所を擁する総合大学、総合学園として、高度専門職業人の育成を推し進めています。これまで培ってきた良き伝統を守りつつ「オール中央」の体制を再構築するとともに、新たな時代の要請に応えるべく、いわば「第2の建学」の立場から、一層の発展を目指して努力して参ります。