日本にとって最適な電源構成を考える (3/4ページ)

2015.4.2 05:00

市川眞一氏

市川眞一氏【拡大】

  • 松本真由美氏

 ◆抑止力としても大切

 --焦点である原子力に対する基本的な考えを聞かせてください。

 市川 高品質な電力を安定的に供給していくうえで、原子力が果たす役割は大きく、重要性をきちんと説明していく必要性があります。仮に原子力をゼロにすると、資源国はさらに高い値段でLNGを売ろうとするでしょうし、また、LNG輸送のリスクに加え、紛争などでLNG供給が途絶えると、短期間のうちに日本経済はまひしてしまいます。価格交渉で相手の言いなりにならないための抑止力、自力で一定のエネルギーを賄えるようにする必要性からして、再生エネ拡大とともに、原子力を電源全体の20%とか25%の比率にし、さらにはそれ以上に比率を上げられる準備をしておくことが非常に大切です。

 松本 個人的には再生可能エネルギーの技術革新に力を入れ、日本の国際競争力の強化につなげていきたいという思いが強いですが、原子力の選択肢をなくしてしまうのは、エネルギー安全保障や地球温暖化対策の観点から、日本にとってはかなり厳しく、段階的に依存度を下げていく方向で考えなくてはならないと思っています。しかし原子力については、東日本大震災後、安全性への懸念が強まり、反対だとする世論の声は依然多く、原子力という部分だけを切り出して説明しても理解を得ることは難しいのが実情です。例えば原子力をやめるにはどうしたらいいでしょうと問いを投げかけ、国民的議論を行う機会をつくってみてはどうでしょうか。安全保障や日本の産業への影響、化石燃料や再生可能エネのコスト負担、次世代エネルギーの将来可能性など、多角的な観点から議論し、専門家も交えて国民が意見を交わす場をつくるなどの取り組みがあっても良いと思います。

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